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玄米と白米を混ぜる炊き方を解説!【管理栄養士監修】

玄米と白米を混ぜる炊き方を解説!【管理栄養士監修】

玄米を食べてみたくても、いきなり主食を切り替えるのは難しそうという方におすすめなのが、白米に玄米を混ぜて食べる方法です。食べなれている白米に玄米を混ぜて、少しずつ玄米の量を増やしていけば、全てを玄米に切り替えることもできるようになるかもしれません。ここでは、玄米を白米に混ぜてごはんを炊く方法についてご紹介していきます。

この記事の執筆者・監修者

管理栄養士 佐々木優美 先生

佐々木優美
佐々木優美

講師業の傍ら、料理や健康に関する記事の執筆やレシピ作成をしています。私の理想は心も体も満たせる料理を作ることです。忙しい生活を送る人が多い時代ですが、食事から体をいたわることの大切さも伝えていきたいです。

玄米と白米を混ぜると食べやすい

外皮に包まれた玄米は、「糠臭い」「パサパサする」と感じる方も多く、癖の強い風味を苦手とする人も多いようです。そのため、玄米を始めたくても始められなかったり、続けられなかったりする原因になります。玄米そのものを調味して、チャーハンやリゾットなどに使用すれば、このような味はあまり気にならないかもしれません。しかし、調味をすることで塩分やカロリーは増えてしまいますので健康面では少し気になってしまうでしょう。

そのような玄米を食べやすくする方法としておすすめしたいのが、白米と玄米を混ぜ合わせて炊く方法です。雑穀米を見るとわかるように、ごはんは様々な種類を合わせて食べることができ、自分の好きな組み合わせや配合量を調節して楽しめます。同じように玄米と白米もさまざまな比率で合わせられますので、好みの配合で玄米食を始められるのです。

玄米が苦手だったり、まだ食べたことがないという人は、まずは白米と組み合わせる食べ方がおすすめです。味に慣れてきたところで玄米の比率を増やし、自然に玄米生活になじんでいけると良いですね。

玄米と白米を合わせて炊く方法

玄米と白米が混ざっているご飯は、炊飯の際のどのタイミングで合わせるかをご存知でしょうか?正解は、「お米」の状態です。お米を洗うところから玄米と白米を一緒に合わせて、浸水、炊飯と作業を進めていきます。お米の状態で合わせてしまったら、あとは普段通りに炊いて大丈夫です。美味しく炊くためには正確な計量や水加減が求められますので、注意点などについても見ていきましょう。

玄米と白米の割合

お米をグラムで計ることもできますが、それだとスケールを使わなければならなかったり、水加減がわからなかったりして複雑になります。そこで白米に玄米を混ぜて炊く方法としておすすめの分量は、白米2合、玄米1合の比率です。それぞれキリの良い量なので、計りやすく間違いづらいというメリットもあります。白米と玄米をそれぞれ計量したら、一緒に合わせて洗米します。

玄米と白米の炊き方

玄米と白米を混ぜて炊くときの水加減は、普段よりもやや多い量が目安です。玄米は皮が固く水を吸収しづらいため、1合につき大さじ1~2杯程度の水を追加します。また、炊飯をするときは2時間以上浸水をして、を少し加えます。

炊飯には玄米モードがある炊飯器でも使用はせず、白米モードを使用しましょう。玄米と白米を混ぜたごはんの炊飯が失敗する理由でよくあるものが、玄米モードで炊飯したことが挙げられます。玄米モードは固い玄米を柔らかくふっくら仕上げるためのモードです。白米を炊くと異常に柔らかく仕上がってしまいますので注意しましょう。もし炊飯が失敗してしまった場合は、チャーハンや雑炊などにアレンジして活用することができます。

炊飯器以外での炊き方

家庭では炊飯器で炊くのが一般的ですが、あえて炊飯器を持たないという人もいます。もともと日本では、昭和30年代以降に炊飯器の普及が進む前までは羽釜や土鍋などを使用してお米を炊いていました。炊飯器がなくても鍋でご飯を炊くことは可能ですし、炊飯器を置く場所が必要なく簡単に炊くこともできるため、ハードルは意外と低いものです。それでは、炊飯器以外の炊飯方法を見てみましょう。

土鍋での炊き方

土鍋というと、鍋料理をする鍋のイメージが強いかもしれません。しかし、実はごはんとの相性はとてもよく、粒がふっくらとした甘みのあるごはんが炊けると人気があります。玄米と白米を混ぜたごはんは土鍋でも作ることができますので是非お試しください。土鍋でご飯を炊く場合は、お米と水を鍋の中に入れて火にかけ、沸騰したら弱火で15~20分加熱をし、少し蒸らせば完成です。最近ではルクルーゼやストウブなどのデザイン性のある鍋が人気です。こういった鍋も土鍋と同じように使用することができますので、是非お気に入りの鍋を使ってご飯を炊いてみましょう。

圧力鍋での炊き方

圧力鍋は、その名の通り鍋に圧力をかけて、100℃よりも高い温度で調理することを可能にしたものです。肉をホロホロに煮込むことができたり、短時間で味の染みた煮物を作れたりします。圧力鍋は調理に時間のかかるものや、柔らかい食感に仕上げたいときに使用されますが、この特徴を活かして玄米を炊くこともできます。玄米はもともと皮が固く、浸水に時間がかかります。圧力鍋を使用すれば柔らかい仕上がりになり、時間も短縮することができます。なるべく時間をかけずに玄米を炊きたい人、浸水時間を短くしたい人は圧力鍋を使って玄米を炊いてみましょう。

玄米と白米を混ぜたごはんにはどのような効果がある?

玄米は白米よりも栄養価が高く、ビタミンやミネラルなどの不足しやすい栄養素を補うのに最適です。玄米と白米を混ぜたごはんは、玄米100%の栄養価とはいかないものの、白米と比較した場合はどのくらいの栄養価アップになるのでしょうか。玄米を1、白米を2の比率として、1食分150gのご飯を食べるときの栄養価を比較してみましょう。

・白ごはん150gあたりの栄養価

エネルギー234kcal たんぱく質3.8g カリウム44mg マグネシウム 11mg 鉄 0.2mg ビタミンB1 0.03mg ビタミンB2 0.02mg 食物繊維 2.3g

・玄米50g、白米100gを混ぜたごはんの栄養価

エネルギー232kcal たんぱく質3.9g カリウム77mg マグネシウム32mg 鉄 0.4mg ビタミンB1 0.1mg ビタミンB2 0.02mg 食物繊維 2.2g

それほど大きな変化はありませんが、カリウムや鉄などの栄養素は玄米を白米に混ぜることでかなり高くなります。カリウムは野菜や果物に多く含まれており、鉄は貝や肉の赤身に含まれるミネラルです。普段からそういった食品の摂取が足りない人は、いつもの白米に玄米を混ぜるだけでも補給ができますよ。

また、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きに関わる栄養素で、不足すると疲れや筋力低下、認知機能の低下などが見られてきます。ビタミンB1をしっかりと摂れていれば、摂取した糖質がうまくエネルギーに変換されやすくなります。糖質は利用されないと脂肪として体に貯められていきますので、体のなかで効率よくエネルギーに変えてあげることが大切です。糖質とビタミンB1を同時に摂ることができる玄米は、健康や肥満予防のために役立つ栄養素です。

少しずつ玄米生活をはじめてみよう

独特の風味を苦手としながらも、健康のために玄米をとり入れたいという人も多くいます。そのような人には、少しずつ玄米をとり入れて味に慣れていく方法がおすすめです。まずは一番簡単な方法として、白米2:玄米1の割合で、炊飯器の白米モードを使った炊き方をおすすめします。食べやすい方法で玄米の味に慣れてから、徐々に玄米の割合を増やしていくと良いでしょう。

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