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味覚を育てる!離乳食こそオーガニック食品がおすすめ

味覚を育てる!離乳食こそオーガニック食品がおすすめ

お子様が生まれたことをきっかけに、食べるものや肌に触れるものに気を使うようになったという方も多いのではないでしょうか。有機栽培にこだわったオーガニックは、ほとんど味付けをしない離乳食にぴったりです。ここでは離乳食の進め方や定番料理をご紹介しますので、困ったときには是非参考にしてみてください。

この記事の執筆者・監修者

管理栄養士 佐々木優美 先生

佐々木優美
佐々木優美

講師業の傍ら、料理や健康に関する記事の執筆やレシピ作成をしています。私の理想は心も体も満たせる料理を作ることです。野菜をたっぷり使った彩り豊かな健康食が好きで、なるべく植物性食品を多く摂れるように心がけています。忙しい生活を送る人が多い時代ですが、食事から体をいたわることの大切さも伝えていきたいです。

オーガニック食品を使用するメリットは?

オーガニック食品とは、化学的な肥料や農薬を使用せず栽培された野菜や、そのように育てられた飼料を食べて育った家畜の肉や卵などの食品をいいます。オーガニックと聞いただけで身体に良さそうな感じはしますが、実際には現在のところ、一般品と比べて確実に栄養価が高いということはできません。しかし、一部ではオーガニック食品の方がビタミンやミネラルの含有量は高いというデータはあるようです。

オーガニック食品を普段からとり入れている人は、環境保全のためや、ケミカルなものをできるだけ排除したいという考えを持っています。また、実際に食べてみると感じられるのですが、オーガニック食品は濃厚な味わいを持っています。一般品と比べると深い味わいがあるので、じっくりと食に向き合うことができるでしょう。

そのようなオーガニック食品を使用するメリットというのは、人それぞれどう感じるかによって大きく変わります。美味しいというのは個人の主観であり、身体に良さそうという表現も曖昧です。

しかし、実際に食べて感じる味の良さは、素材の味を堪能するのに最適で、調味料による味付けを控えたい子どもの食事との相性はとても良いといえます。特に離乳食ではほとんど味付けをせず、素材の味を覚えることから始めます。ベビーフードなどの便利なアイテムは増えていますが、できるだけ手作りにこだわりたい人にはオーガニック食品をおすすめします。

各時期に合わせた離乳食の進め方

離乳食は5ヵ月ころから始まり、1歳半を目安に幼児食へと移行します。離乳食期は前期、中期、後期と段階が区分されており、それぞれ食べるものの固さや大きさの目安が異なります。それでは、実際にどのように離乳食を進めていくのかを見ていきましょう。

離乳食初期の進め方

離乳食は5~6カ月を目安に始めます。首がしっかり座っているか、食べ物に興味を示しているかなどが離乳食開始のサインとなりますので、赤ちゃんの反応を確認してからスタートさせてくださいね。

初期に与える食べ物は、基本的には単品のものです。人参、大根、かぼちゃ、というように、まずは1つ1つの食べ物を与えてアレルギーがないかを確認していきます。

また、形状はポタージュ状を目安に、すりおろしてドロッとした状態のものを食べさせます。はじめはスプーンひとさじから、問題がなければ徐々に量を増やしていきます。気を付ける点として、与える食品は全て加熱をしなければなりません。これはアレルギーや食中毒を予防するための安全性や、軟らかくして食べやすくするためです。

赤ちゃんは大人よりも味覚が敏感なので、食べ物の味への反応も大きいです。甘みやうま味は生理的に好む味といわれていますので、味の濃いオーガニックの野菜には良い反応を示してくれるのではないでしょうか。

離乳食中期の進め方

離乳食が進むと、食べる量や回数が増えます。中期は7~8ヵ月頃で、ポタージュ状の形状からみじん切り程度の形状に段階が進みます。また、食べられるものが増え、色々な食品を組み合わせて料理として与えてあげます。

ほとんどの野菜は初期から食べられますが、苦味のあるピーマンやアクが強めの里芋などは中期から与えます。初めて食べるものは、初期の頃と同じく必ず加熱をし、単品で与える必要があります。まだまだ初めて食べるものが多い時期ですので慎重に様子を見守ってあげましょう。

この時期も調味料はほとんど使用しません。調理をするときは昆布やかつお節から天然だしをとって活用します。オーガニック食品の味わいとだしの風味があれば、それだけで美味しい離乳食を作ることができます。

離乳食後期の進め方

離乳食後期は、9~11ヵ月頃です。この時期は前歯が生えてくる頃なので、少しずつ噛む練習をさせてあげます。食材は中期よりも固めに、形も大きめになります。それでもまだまだ練習の段階ですので、無理はさせず食事を楽しいと感じてもらえることが大切です。

この時期は自分で食べ物をつかんで食べる「つかみ食べ」が始まります。小さめのおにぎりや、野菜スティックなど、握りやすい形で提供してあげると食べる意欲を育てられるでしょう。

後期は少しであれば使える調味料が増えてきます。オーガニック食品を使用すれば濃い味付けにしなくても美味しく食べられるので、できるだけ自然の風味を活かしてあげられると良いですね。

迷ったときのお助けメニュー!定番の離乳食を紹介

身体のことを考えると、赤ちゃんが美味しく食べてくれるオーガニックな離乳食を作ってあげたいですよね。離乳食の時期はさまざまなものを与えて食経験を増やしてあげたいところですが、実際は赤ちゃんが食べてくれるものが決まっていたり、調理にかかる負担からマンネリ化しやすいという悩みが聞かれます。

ここでは、離乳食の定番メニューをご紹介します。何を作ろうか迷った時や、お子さんの食が進まないときには是非参考にしてみてください。

・雑炊やリゾットなどのごはん系

ごはんとおかずを同時に摂れる雑炊やリゾットは、料理を作る時間がないときや疲れた時におすすめです。離乳食の進み具合に合わせて野菜の大きさや柔らかさを調整しましょう。

玉ねぎやにんじん、ほうれん草などの定番の野菜は、カットして茹でたものを一回量に小分けして冷凍しておくと便利です。お粥や柔らかいご飯を出汁で風味付けし、解凍した野菜を加えましょう。

卵や魚、肉などを加えるとたんぱく質を摂取できバランスが良くなります。こちらも時間のあるときにまとめて準備しておくと便利です。

・おやきやパンケーキなど手でつかめるもの

手づかみのできるようになる離乳食後期では、おやきやパンケーキが食べられるようになります。粉に具材を混ぜて焼いたり、上にトッピングをしたりすると、さまざまな栄養が摂れるのでおすすめです。

おやきはネギやにんじんなど彩りの良い野菜を使うと見た目が良くなります。苦手な野菜を入れると気付かずに食べてくれることもあるので、食べる練習にも良いでしょう。肉を入れる場合は脂質の少ない鶏肉がおすすめです。

パンケーキはフルーツと相性が良いので、おやつの時間におすすめです。バナナやイチゴが食べられるようになったら、小さめに刻んでトッピングをしましょう。

離乳食期にはクリームの代わりに水切りヨーグルトがよく使われます。ヨーグルトをザルにあげて半日ほど置いてクリーム状になったものをパンケーキに飾ってあげましょう。大人の分もデザートを用意すれば、お子様と一緒にカフェ気分を味わうこともできますよ。

・栄養と使いやすさが優秀なオートミール

オートミールはえん麦を脱穀して作られた穀類で、水やミルクでふやかしてご飯のように調理ができ大変便利な食品です。

栄養価の面でもオートミールは優れており、食物繊維など、日本人が不足しやすい栄養素を補うことができます。また、水やミルクをかけて電子レンジで温めるだけでどろっとした粥状になるため、調理の手間を削減できるのも魅力です。

さらに、オートミールは乾燥した状態で売られているため、日持ちするのも嬉しいポイント。いざという時のためにストックしておくと便利ですよ。オートミールは雑炊やおやきにして食べることができます。野菜やお肉などと合わせて、栄養価の高い離乳食を作りましょう。

離乳食とオーガニックは相性抜群

固さや味付け、アレルギーなど離乳食に関する悩みは尽きません。しかし、離乳食期は乳汁栄養から食べ物で栄養を摂取できるようになるための大事な時期であり、食べる楽しみや食べ物の味を覚えていきます。幼児食へ素材の味が大事な意味を持つ離乳食の時期は、オーガニックの食品ととても相性が良いといえます。丁寧に作られた食品でお子様の味覚を育ててあげましょう。

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