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ダイエットにも◎本格的な玄米リゾットを簡単に作る方法とは?

ダイエットにも◎本格的な玄米リゾットを簡単に作る方法とは?

玄米は外皮に覆われているため、独特の匂いや食感を苦手に感じる人もいます。また、玄米は食物繊維が多く消化に時間がかかるため、消化器に負担をかけてしまう食品でもあります。そのため、消化の良い食事が求められる病気のときや、体調が優れないときには玄米食はふさわしいとは言えません。

しかし、お米をスープで煮込むリゾットは、玄米のそのような気になる部分を解決できる食べ方としておすすめです。ここでは、玄米リゾットのカロリーや調理器具別の作り方について詳しくご紹介します。

この記事の執筆者・監修者

管理栄養士 佐々木優美 先生

佐々木優美
佐々木優美

講師業の傍ら、料理や健康に関する記事の執筆やレシピ作成をしています。人によって料理に求めるものは違いますが、私の理想は心も体も満たせる料理を作ることです。野菜をたっぷり使った彩り豊かな健康食が好きで、なるべく植物性食品を多く摂れるように心がけています。忙しい生活を送る人が多い時代ですが、食事から体をいたわることの大切さも伝えていきたいです。

玄米リゾットはダイエットにもおすすめ?

リゾットは、生のお米を炒めて白ワインとスープで煮たてたイタリアのお米料理です。ピラフやパエリアと同じような手法で作りますが、水分を全て飛ばさずにお米と一緒にスープを味わいます。日本の料理では似たようなものに雑炊やおじやがありますが、リゾットは水分が少なくご飯に粘りがないのが特徴です。

お米をスープで煮込むリゾットのような料理は、ご飯の量を少なく抑えることができるため糖質制限をしている人にも適しています。味付けや具材にもよりますが、総合的にみるとごはんよりもカロリーを抑えやすいため、置き換え食としてダイエット中の食事に活用する人も多いようです。

ただし、リゾットにするとごはんが柔らかくなるためしっかりと噛むことができず、あっという間に食べ終わって物足りなく感じることも。満足感を高めるためにはしっかり噛めるような具材を加えるなどの工夫も必要です。

玄米リゾットのカロリーは?

それでは、玄米リゾットは実際にどのくらいのカロリーになるのかを見てみましょう。

・玄米のカロリー

1食分のリゾットに使用する玄米の量は70g程度で、カロリーは242kcalとなっています。人によっては1食の量が変わってきますので、増やしたり減らしたりと自分の適量に合わせて調整をしましょう。参考までに、玄米のカロリーは100gでは346kcal、50gでは173kcalとなります。スープで煮込むことにより玄米のカサが増えますので、ダイエット中の人は少な目を心がけると良いかもしれません。

・調味料やスープのカロリー

リゾットはスープで玄米を煮込むため、味付けに使われる食材のカロリーにも留意しておかなければなりません。玄米リゾットのカロリーは、どのような味付けにするのかで変わってきます。例えば、トマトやコンソメなどの野菜系を使えばカロリーは割と低めに、チーズや牛乳などの乳製品を使用すると高めになります。しかし、それほど大きな差はなく、調味料やスープのカロリーは50~150kcalの範囲内程度で収まることが多いでしょう。

・具材のカロリー

具材には野菜や肉、魚介類などがよく使用されます。どの食材をどのくらい使うのかもリゾットのカロリーに影響しますので、バランスを考えながら作っていきましょう。肉や魚は含まれている脂質の量によってカロリーが変わってきます。例えば、豚のバラ肉や鶏の皮など脂質の多い部位を使用するとカロリーは高くなります。

一方で、白身魚や鶏のささみなど、脂質の少ない部位はカロリーを低く抑えやすい食材です。葉物野菜などの低カロリーの野菜は、多く使っても50kcal以内には抑えることができるでしょう。肉類や魚介類は50g程度を目安にすれば100kcal程度で抑えられます。

このように、玄米リゾットのカロリーは、玄米、スープや調味料、具材の3つのカロリーの合計で成り立ちます。リゾットは標準で400kcal程度、多くても500kcal程度には抑えられる料理なので、標準的な食事よりもダイエットに向いている料理だといえます。ダイエットをしている人は、是非玄米リゾットを活用してみましょう。

玄米リゾットの作り方

リゾットは基本的には生米を炒めて作る料理で、これによって適度に芯が残る独特の食感に仕上げることができます。炊いたご飯からリゾットを作ると、ベチャっとしたお粥のような仕上がりになってしまい、失敗したことがある人もいるのではないでしょうか。

しかし、お米からの調理だと時間がかかったり、難しそうなイメージがあったりして負担に感じてしまう人もいますよね。ここでは、基本的なリゾットの作り方のほかに電子レンジなどを利用して簡単に作る方法も紹介します。様々な作り方を参考にして、自分に合った調理法を見つけてみましょう。

まずは基本!生米から作る玄米リゾット

それでは、まずは玄米を炒めて作るリゾットの基本の作り方を見ていきましょう。

白米からリゾットを作る場合、洗うことで水を吸収して粘りが出てしまうため、お米は洗わずにそのまま使用します。玄米の場合も同様で、基本的には洗わずにそのままの状態の玄米を炒めて使います。白米よりも注意しておきたいのが、汚れや異物混入です。玄米は白米のように精米されていないため、白米に比べると汚れがついているリスクが高くなります。使う前には目視で状態を確認して、取り除ける汚れなどは取りましょう。

お米の準備ができたら、次は具材を準備します。魚や肉は不要な部分を処理し、野菜類は食べやすい大きさにカットします。すべての材料が揃ったら、鍋にオリーブオイルをしいて加熱が必要な具材と玄米を炒めます。

その次に、ブイヨンやスープを少しずつ注ぎ、お米を炊いていきます。スープを注いでからトータルで20分ほど煮込んだら完成です。香辛料は加熱すると香りが飛んでしまうので、火を消してから加えたほうが美味しく仕上がります。

また、お米を煮込み過ぎてしまうと柔らかくなり過ぎてしまうので気を付けましょう。調理中にもかき混ぜすぎるとごはんの粒が壊れてしまう原因になります。木べらなどで混ぜるときは、なべ底から大きくかき混ぜる程度にしましょう。

電子レンジを使ったリゾット

近頃では電子レンジを使った時短調理が流行っています。野菜を茹でたり肉や魚の加熱調理をしたりなど、電子レンジ調理活用のアイディアはどんどん広がっていますよね。本来は米を炒めて作るリゾットですが、お米からでもごはんからでも電子レンジで作ることができます。お米からリゾットを作るのはハードルが高いと感じる人は、是非電子レンジを使って調理をしてみましょう。

電子レンジを使ってお米からリゾットを作る場合は、まずは使用する材料を全て耐熱ボウルに入れてしまいます。全体を混ぜてラップをし、600W15分を目安に加熱します。途中でかき混ぜ、ムラを取りながら加熱をすればOKです。香辛料やレモン汁は香りを立たせるために加熱後に、生野菜を使用する場合も加熱のあとにトッピングをしましょう。

炊飯器を使ったリゾット

普段のご飯を炊くように、炊飯器を使ってリゾットを炊くことも可能です。炊飯器のなかに材料をセットしておけば、ご飯を炊いている間は何も作業がないので待つだけ。火を使いたくない人や炊きあがるまでの時間を有効に使いたい人にはおすすめです。

しかし、炊飯器を使ったリゾットは、柔らかく炊きあがってしまうため、本来のアルデンテ食感が好きな人には向いていません。消化を良くしたいときや子どもと一緒に食べる場合などには炊飯器調理がおすすめです。

圧力鍋を使ったリゾット

圧力鍋は鍋のなかに圧力を発生させて水の沸点を高め、短時間で調理することができる調理器具です。圧力によって食材を柔らかく煮たり、味を染みこみやすくしたりする圧力鍋は、お米からリゾットを作るときにも活用できます。

生の玄米を鍋で炒め、スープを加えてから蓋をして煮込み、2分ほど加圧をしてから蒸気が抜けるのを待ちます。その後、鍋の蓋を取り、加熱をして水分を飛ばし、全体の味を調整すればOKです。生の玄米は通常の方法で煮込むと時間がかかってしまうため、時間のないときは圧力鍋を使って作ってみても良いかもしれませんね。

本格的な玄米リゾットを楽しもう

簡単にリゾットを作る方法として、炊いたご飯を使う方法を紹介されることが多く見られます。しかし、リゾットはもともとアルデンテのような食感を楽しむ料理であり、ご飯を使って作るよりも生の玄米を使用した方が失敗のリスクを減らせます。

生の玄米を使うのは難易度が高そうなイメージがありますが、電子レンジや炊飯器などさまざまな調理器具を使って簡単に作ることもできます。調理の工夫をしながら、生米から作る本格的なリゾットを楽しみましょう。

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