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ヴィーガン食にダイエット効果はある?注意したいポイントとは

ヴィーガン食にダイエット効果はある?注意したいポイントとは

肉や魚などの動物性食品を口にせず、植物性食品のみをとり入れるヴィーガンは、宗教や動物愛護、環境保護などの様々な背景があります。また、健康意識の高まりやダイエットをきっかけとしてヴィーガンになることも。ここではヴィーガンのダイエット効果やメリット、注意点についてご説明いたします。

この記事の執筆者・監修者

管理栄養士 佐々木優美 先生

佐々木優美
佐々木優美

講師業の傍ら、料理や健康に関する記事の執筆やレシピ作成をしています。野菜をたっぷり使った彩り豊かな健康食が好きで、なるべく植物性食品を多く摂れるように心がけています。忙しい生活を送る人が多い時代ですが、食事から体をいたわることの大切さも伝えていきたいです。

ヴィーガン食のダイエットとはどんなもの?

ヴィーガンは動物の殺生に否定的な考えだったり、家畜を飼育するための牧場確保によって環境破壊がされていると考えていたり、何かに対して強い想いを持つ人が多いです。また、宗教によって生まれながらに動物性の食品を口にしない人もいます。

ヴィーガン人口の割合はここ最近どんどん増えています。ヴィーガンという言葉がよく聞かれるようになったことから興味を持つ人が増え、健康やダイエットのためにヴィーガンになろうとする人が増えているのです。

ダイエットや健康のためにヴィーガン生活を始める人は、動物性の食品には脂質が多くカロリーが高いことを懸念しています。動物性食品はカロリーが高いばかりではなく、飽和脂肪酸の摂取が増えることで生活習慣病のリスクが高まるからです。

ヴィーガンの食事は、穀類や豆腐、野菜などを中心としたものですが、だからといって生野菜のサラダばかりを食べているというわけではありません。大豆ミートを使用して唐揚げやハンバーグなどを作ったり、生クリームの代わりに豆乳クリームを使用したりと、動物性食品に近いもので置き換えている料理もあります。

これまで普通の食事をしていた人が突然ヴィーガン食でダイエットをしようと思っても、質素な食事を物足りなく感じることもあります。いきなり食生活を切り替えることも、それを長く続けていくことも、簡単なことではありません。ヴィーガン食を始めてみようかなと考えているのであれば、まずはメリットとデメリットを知っておくことが大切です。

ヴィーガン食の効果とメリット

それでは、ダイエットにヴィーガン食をとり入れることの効果やメリットについて、詳しく見ていきましょう。

1.摂取カロリーを抑えられる

まず、一番の効果は摂取カロリーを抑えられることです。ヴィーガン食は植物性の食品を中心に摂るため、カロリーを低く抑えることができます。

ダイエットの基本はカロリーを抑えることであり、摂取カロリーが消費エネルギーよりも低ければ痩せやすくなります。

食べすぎたときの調整食や、一時的にカロリーを減らしたい時の食事としても、ヴィーガン食は参考になります。

2.脂質の摂取を減らせる

肉や魚などには脂質が多く含まれているものもあります。これに対し、穀物や豆類には脂質があまり含まれていないので、植物性食品中心の食事をすることで、脂質量を減らすことが可能です。

なかでも、肉の脂身に含まれている飽和脂肪酸は、動脈硬化や脂質異常症などの生活習慣病の原因となるので摂りすぎには注意が必要です。また、摂取した脂質がエネルギーとして消費されなければ、体脂肪や内臓脂肪として体に蓄積されてしまいます。

ヴィーガン食といってもさまざまな食品を組み合わせて食事を摂るので、普通の食事と同じくバランスが大切です。特定の食品に偏ると、摂れる栄養素の種類が限られてしまい、代謝が上手くいかなければスムーズに減量できません。

ヴィーガン食でダイエットをするときは、ただ闇雲に植物性の食品を摂るだけではなく、いろいろな食品を上手に組み合わせて、バランスよく摂取することが基本となります。

ヴィーガン食のダイエットで注意したいこと

ヴィーガン食をとり入れたダイエットは、必ずしも誰もが痩せるというわけではありません。食品の選択や調理法を間違ってしまうと、かえって太ってしまうこともあるので注意が必要です。

ヴィーガン食でダイエットをするときのデメリットを見てみましょう。

1.満足感不足

これまで動物性食品を摂っていた人は特に、植物性食品だけのあっさりとした食事に物足りなさを感じるかもしれません。

そのため、反動で揚げ物が多くなってしまうこともしばしば。いくらヘルシーな野菜や大豆ミートでも、フライや唐揚げなどの油を多く使う料理ばかりを好んで食べていると太ってしまいます。

ヴィーガン食から満足感を得るためには、徐々に舌を慣れさせることが大切です。調理法を工夫したり、使う食材を考えたりしながら、カロリーの高い料理が続かないようにしましょう。

2.鉄不足

鉄には吸収されやすいものとそうではないものがあります。吸収されやすい鉄は肉に多く含まれているため、肉を食べないヴィーガン食を続けていると鉄不足になりがちです。

鉄不足が続くと、めまいや疲れなどの貧血症状が現れます。鉄を多く含む食品を摂る時は、たんぱく質食品やビタミンCを一緒に摂ると吸収率を高められます。

3.たんぱく質の不足

肉や魚は重要なたんぱく質源となりますが、ヴィーガン食ではこれらを摂取しません。また、ヴィーガン食は牛乳やチーズなども摂れないのでたんぱく質不足になりやすいようです。

植物性食品のたんぱく質源となる大豆や大豆製品は積極的に摂るように意識しましょう。また、いつも同じ食品を食べているとマンネリ化してしまうので、大豆ミートなどを活用してレパートリーを増やしていくとよいでしょう。

4.カルシウム不足

ヴィーガン食では乳製品を摂らないため、カルシウムの摂取量も不足しやすくなります。カルシウムは骨や歯の成分となる大事なミネラルであり、大人では骨密度を維持するために必要です。

骨量は約20歳までしか増やすことができないといわれています。健康な骨を作るためにも、未成年のうちは極端な食事制限をしない方が良いでしょう。

ダイエットにおすすめのヴィーガン料理

ヴィーガン料理といっても、油を多く使う揚げ物や炒め物はカロリーが高くなるので、ダイエット中はなるべく控えた方が良いでしょう。ダイエット中には、蒸し料理や煮込み料理などの油を使わない料理がおすすめです。

・温野菜のサラダ

ブロッコリーやカリフラワーなど、温めても美味しい野菜を使ったサラダです。野菜を水で洗い、器に入れて電子レンジで蒸すだけで簡単に作ることができます。オイル入りのドレッシングはカロリーが高くなるので、できればノンオイルドレッシングを使いましょう。野菜を加熱するときは、歯ごたえを残しておくと噛む回数が増えて満足感が増しますよ。

・ビーンズスープ

豆と野菜をふんだんに使った食べ応えのあるスープです。豆のホクホクとした食感が優しい味わいを引き出します。使い勝手の良い大豆だけではなく、豆にはさまざまな色味がありますので、カラフルに仕上げると見た目からも楽しめます。クリーミーなスープを飲みたい時は、豆乳を加えてコクを出しましょう。

・大豆ミートアレンジ

大豆から作られた大豆ミートは、さまざまな形で販売されています。ブロックタイプのものは唐揚げに、フィレタイプは炒め物になど、形によって適した料理があります。そのなかでもおすすめはミンチタイプです。ひき肉のように使うことができ、ミートソースやハンバーグ、麻婆豆腐などへアレンジ可能。肉を使うよりもカロリーを抑えることができます。

ヴィーガン食のダイエットは質素な食事になりがちですが、アレンジ次第では食事を美味しく楽しむことができます。レシピのレパートリーを増やすことが、ダイエットを長く続ける秘訣です。

ヴィーガンダイエットは結局のところ痩せる?

ヴィーガン食をとり入れたダイエットが痩せるかどうかは、調理法によって変わるでしょう。植物性食品は食材自体のカロリーは低めですが、油を多く使うとカロリーがグンと上がります。質素な食事だからこそ、そういったものを欲するので、反動にも注意が必要です。

また、減量効果の裏側で、栄養失調にならないように注意する必要もあります。鉄やカルシウムのように、動物性食品の方がとりやすい栄養素もありますので、不足する栄養素はどう補うのかを考えておくことが大切です。

一見ヘルシーな印象のヴィーガン食ではありますが、良いところもあればリスクもあるということを併せて知っておくとよいでしょう。

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